ベートーベンの弾きにくさ
今ベートーベンのチェロソナタ4番の第2楽章の後半を勉強中です。
このソナタ、特に2楽章はチェロとの掛け合いが面白いと思い気に入っていたのですが...
弾いていると、“普通は”レガートが付いてるはずの所にレガートが付いていないのです。
当然2小節はかかっているはずの所が、1小節、1拍分だけにスラーが付いているだけ。
ずっと大きな旋律の流れとして弾きたいのに、そうしろと楽譜に書いてない!
私は、この事実を感覚として理解するのに苦労しました。
ベートーベンの意図が分からないと思いながら、呆れるほど弾いて楽譜を見てを繰り返しました。
それで、ハタと気がついたのは、曲が細切れのパーツが繋がってできている。
ということは、
拍の取り方を気をつけて弾いているとめちゃくちゃ暴走することもないし、チェロの音が聞こえてくるのだと分かってきました。
音階だったら、平素の練習で一気に弾いてしまいますが、ベートーベンは、そうでない音やリズムの並びを考えたのですね。
慣れてきたら、とても面白いですし、ベートーベンの発想の転換に触れた気がしました。
ですから、2小節繋がったレガートを弾くのに神経を使います。
ほとんどレガートがないので、スラーでさえも愛おしく感じます。
ベートーベンの後期の作品ですが、ベートーベンの作曲に脱帽!
普通を普通に弾かせない所に魅力があるなんて、すごいです。
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