Mozart kv397について

この曲は、Mozart が作曲家としての自分の語法を模索中の1782年ごろに作曲されたとされています。
ただし、自筆譜がなく初版は97小節で、誰かが10小節を書き加えて今の形になっています。

全体は
Ⅰ Andante ニ短調
ll Adagio 
lll Allegretto ニ長調
の3つの部分から成り立っています。

ⅠのAndanteは、分散和音が並べられています。
即興的ですし、インパクトが強いと思います。
ll Adagioの部分には半音階的な動きがカデンツみたいに何回もでてきます。
場面が変わると暗示のようなのです。
lll Allegretto は、とても可愛らしいいかにもモーツァルトっぽい曲想になっています。

全体を聞いていると、場面展開が激しくまるでオペラを見ているような気分になります。

この曲と同じニ短調の曲には、レクイエム(1791年)、ドン・ジョヴァンニ(1787年)があります。

短調の曲が少ないMozartにあって、短調で始まるこの曲は、色々な意味があったのではないかと思っています。



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